夏の終りのイべントは八月二十三日、二十四日地蔵盆である。早朝より子供、婦人は地蔵堂を清掃して仏具の真鍮磨きに奉仕する。
大人は提灯の取り付け枠と供物置きの棚の設置等、町内こぞっての作業である。張り替えた行灯の紙には南無地蔵尊の書。風景図画。
ナス、キューリ、スイカ等の野菜の絵は町内有志のカ作で、戸毎に取り付けてタ闇の迫る頃ローソクが灯されるとお地蔵さんの夜の風物詩として忘れられない風情があった。
町内全員に振舞うために、ぜんざい或いは関東煮が大きな鍋で炊き出されて賑やかなコミュニケーションの場となる。
二十四日の晩は供物を各戸に配給するために、子僕達がオクバリと言って各自お盆をもって配達してその御礼に駄賃をもらうのが楽しい思い出であった。
すベての行事が終わるころ、常光寺から江州音頭ののんびりした歌声が聞こえてくる。
二十四日が過ぎるとそろそろタ涼みの縁台も仕舞い込まれて、コオロギの鳴き声がひときわ淋しく秋の到来を告げている。 |
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