毎年六年生の卒業旅行は一泊ニ日の伊勢参宮である。未だ明けやらぬ国鉄八尾駅から六時間余の汽車の旅である。
宇治山田駅で下車、外宮の参道は玉砂利が敷かれてはじめて参拝する神殿は神々しい。
チンチン電車で内宮に着くと先づ宇治橋を渡って五十鈴川の清流で手を清め拝殿に向うのであるが鬱蒼とした伊勢神宮は日本人の信仰の根源を表すように荘厳なたたずまいである。
二見ヶ浦にある朝日館の宿舎では生まれてはじめて学友と宿泊するので全員が珍らしく夜遅くまで枕投げ等騒々しくあばれるので、先生からおしかりを受ける。
翌日は夫婦岩の前で全員の記念写真を撮り、各自おみやげの「生姜糖」「竹笛』等を買って鳥羽に行く。日和山から鳥羽湾を見下ろすのであるが、紺碧の海は大阪湾で見られない美しさである。
午後鳥羽駅より帰途に着く。小学生にとって一泊二日の旅は末長くよい思い出となった。 |
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